晴れの国 blog

ブログ名は筆者の居住地に関連します。記事内容に関連するものではありません。

2024年5月北海道フリー切符の旅

鉄道マニアならご存じだろうが、北海道内JR乗り放題7日間という切符が昔からある。
現役時代は、7日も休みが取れないし無理っしょと思っていたが、リタイアした身でコロナも一段落したので思い立って利用してみることにした。
しかしいつもながら細かい旅程は決めず、とりあえず稚内に鉄道で行くのが第一の目的だった。
いや、元々それだけが目的で色々調べだしたのだが、札幌を起点として稚内を往復すると、正規の料金ではそれだけで2万円以上かかってしまう。
往復の割引切符などもあるので実際にはもう少し安く行けるが、ならばこの際乗り潰してしまえということで、目的を変更。稚内にはもちろん行くが、道内JRの乗り潰し優先の旅に出ることにした。

北海道路線図(中央部)



1日目(5/20)
晴れの国→新千歳空港⇒札幌
住んでいるところは道外なので空路新千歳空港へ。直行便は一日一便しかないので新千歳空港駅で北海道フリー切符を買う。当日から利用か翌日から利用か迷ったが、はっきりと旅程を決めていないので日を残すのももったいないので当日から利用として、新千歳空港駅からフリー切符の旅を開始。7日間乗り放題だが、指定席は6回までなので、長距離移動に残して空港ライナーは自由席に乗車。
この日は長旅の疲れと翌日早朝出発に備えてうろうろせずおとなしく札幌に投宿。



2日目(5/21)曇りのち晴れ
札幌⇒稚内旭川

特急宗谷


朝7時30分発特急宗谷に乗車し、稚内に向かう。最も乗りたかった路線である。なぜ乗りたかったかというと、廃止も噂される路線であること。そして最果ての地に向かう、途中全く人家がない地域を抜けていく路線であること。そして実はうん十年前に一度、当時は急行だったと思うがで乗ったことがあるが思い出の路線(といっても全く記憶にない)であることなどである。

鉄道路線の廃止は各地で進んでいるが、特に北海道では激しい。今回この計画を立てるに当たり路線図を改めて見直して本当に少なくなっていると実感した。ということは、フリー切符の効力が発揮できるのも今のうち、乗り潰しには路線が少なければたやすくなるのかもしれないが、そこそこ乗り潰しの感覚を味わうには今の内だ。というのも今回乗り潰しの旅を選択した大きな理由。
乗り潰しの旅と言っても、本気でやっている人は全部の駅に降り立つことを目指しているが、自分はそこまでは求めず、とりあえず線路上を通過すればOKとしている。そもそも本数もかなり減っているから、札幌周辺を除き、北海道なんかで全部の駅に降り立つなんて、想像しただけで何日かかるか、今からでは実質上不可能に近いのではないだろうか。

余談が過ぎたが、札幌から1日一往復の特急宗谷に乗る。途中の旭川までは他の特急列車も多数走っており、それなりに利用者も多い区間だが、旭川からはいよいよ最北の地を目指しての旅が始まる。
といっても、快適な特急車内にいては、特に旅情もなく、確かに音威子府から北あたりは本当に原野の中を走るような感じもあるものの期待した?ほどの最果て感はなかった。
真冬に普通列車に乗るくらいしないとその旅情は味わえないか。

12時42分定刻に稚内到着。稚内には泊まらず夕方の特急宗谷で旭川まで戻る予定。
稚内での観光に充てる時間はおよそ5時間。
稚内が初めてであれば、最北の岬宗谷岬を観光するのが定番だが、稚内駅からはかなり距離があり、時間がもったいない。宗谷岬には一度行ったことがあるので、ここはより近いが行ったことの無いノシャップ岬に向かうことにする。普通の市内バスに乗ってちょっと郊外に出たかなというところでノシャップ岬に到着。小さな水族館があったので見学、灯台南極観測隊の資料や昔の雪上車、越冬隊の住居を再現したものなどを見学。そしてノシャップ岬の看板で記念撮影?利尻島が良く見える。

稚内駅ホーム

ノシャップ寒流水族館

ノシャップ岬、海の向こうに利尻島


駅に戻り、以前見逃したというより知らなかった大防波堤を見に行く。ブラタモリで紹介され気になっていたところである。

横綱大鵬の碑、後方に見えるのが大防波堤


稚内では天気は良く晴れていて寒さは感じなかったが、

夕方宗谷に乗車する前に駅前の広場にある温度計は12.9℃を示していた。

夕方17時44分再び宗谷に乗車、旭川で降車し投宿する。

 


3日目(5/22)晴れのち曇り
旭川⇒網走⇒釧路

特急オホーツク



朝8時31分発の特急オホーツクで網走を目指す。

網走駅

網走には12時12分に到着。ここで一般的な観光客であれば網走刑務所を見学するのだろうが、時間の都合でじっくり見学する時間が取れないので断念し、代わりに同じ山の上にあるオホーツク流氷館なるところに行ってみた。売り物はクリオネ。いやそれしかないと言っても過言ではない。部屋が3つで一つが流氷などの解説の部屋、もう一つが数個の水槽が並んでいる部屋。クリオネが泳いでいる水槽がメイン。そしてもう一つが流氷を体感するため実際の流氷を運んできて零下数十度に保っている流氷の部屋。もちろん防寒服を貸してくれる。

オホーツク流氷館、山の上にある

クリオネ


最後に無料スペースである展望台で網走の街を一望。
駅に戻りやや時間があったので2キロほどの道を歩いて網走港を見学。特に何もないのだが、道の駅が併設されており、数年前にここで車中泊し、朝の3時頃に日が昇ってきたことなど思い出す。

さて先を急ぐ、網走から先は特急列車が走ってないので15時16分発の釧路行普通列車に乗車。釧路到着予定は18時43分。発車後しばらくはオホーツク海沿岸を進む。途中網走原生花園で観光客の出入りがあるが自分は先を急ぐためそのまま乗車。やがて斜里岳が大きく見えてくる。斜里岳を見ながら列車はオホーツク海に別れを告げ南下、摩周湖の近く(と言っても摩周湖は山の上にあるので見えるわけではない)を抜けてやがて釧路湿原へ。そして終着釧路へ到着。薄暗くやや強風の中駅近くの宿に投宿。しかしこの町は宿代が高い。

遠くに斜里岳

釧路湿原駅、列車内から

釧路駅



4日目(5/23)ほぼ曇り
釧路⇒根室⇒釧路⇒札幌
天気との兼ね合いで、まっすぐ札幌に帰る選択肢も考慮しながら、根室に向かうことを選択。
朝8時半の列車で花咲線と名前の付けられた、半分観光列車みたいなので根室に向かう。釧路湿原の中を通っており、珍しい植生を見ながら進む。途中海のそばの景勝地では列車を減速して走るなどいかにも観光列車である。油断していたが、終着根室の一つ手前東根室駅が日本最東端の駅ということで看板が出ていた。釧路から約1時間半で根室に到着。外気温11℃。天気はおおむね曇り。昔バイクで根室に来た時、真夏だったにも関わらず非常に寒かった記憶がある。しかし電車で来ているので、まあ寒いと言えば寒いかなくらいに感じる。

根室駅構内

根室駅外



今日は札幌まで帰る予定で夕方の釧路発特急を予約している。天気次第では根室市内の観光も考えていたが、めぼしいところもないのですぐに折返しの列車に乗って根室を後にする。もちろん時間のある観光客なら、最東端の納沙布岬に行ったりするのだろうが、今回の目的は乗り潰しである。根室滞在時間約15分。今度は来たのと同じ路線を逆に進むので何があるかはわかっている。東根室の駅標も何とかカメラに収め釧路に再び到着。

東根室駅、列車内から



釧路から札幌は長距離であり、混みそうな気配だったので前日に座席を予約しておいた。
根室ですぐ折り返してきたため、特急の発車時間までは3時間弱の時間があった。そこで釧路市内をプチ観光することにした。以前に釧路を通ったことはあるが、市内の観光はしたことが無かった。時間と距離を相談して、幣舞橋の先に石川啄木資料館なるものがあることを知り、特に興味があるというわけでもないが行ってみた。有名な幣舞橋を見たいというのもかなえられるので一鳥二石である。特筆するものは無かったが啄木の人となりをちょっとだけ理解した気分になってから、幣舞橋を見学、見学と言っても単なる橋なので何があるわけではないが、橋の両側に4体の彫刻がある。それは裸の女性なわけだが、題名に春夏秋冬それぞれあり、この道東寒空の下で裸でそれはないもんだと思った。

石川啄木

石川啄木資料館

幣舞橋の銅像、これは「夏」

特急おおぞら



釧路からは特急おおぞらで約4時間の旅。途中帯広で大きな人の流れがあったくらいで相変わらずの原野みたいなところを進み札幌に到着。途中随所で野生動物の出現で急ブレーキをかけることがあるとのアナウンスがある。多くはシカのようです。

 


5日目(5/24)晴れ時々曇り
札幌⇒長万部倶知安⇒小樽⇒札幌
944-1205/1329-1502/1516-1626/1631-1704

特急北斗



ここまで毎日長距離移動しているので、とはいってもほとんど電車の車内なので肉体的にそれほど疲労があるわけではないが、今日は少しゆっくり目に出発する。前日までは大雑把に計画を立てていたが、ここからはある意味行き当たりばったり。
道東方面は前日までに一通り回ったので、残りはどうしようかというところだが、考慮の末なるべく多くの線に乗ることにした。ただし昨年札幌から北海道新幹線にのることを目標に函館までは乗っていたので、残りの線区を乗るため長万部まで行き倶知安を通って小樽に出、札幌に戻るルートを考えた。

札幌から長万部までは少しゆっくり目の9時44分発特急北斗に乗車。長万部についたがこれと言って観光スポットもないみたいだ。しかし乗り換えの都合で1時間半ほどを過ごさねばならない。駅の北側に長万部温泉という小さな温泉街があるのだが、なぜか駅の出口は南側にしかなく、大回りして踏切まで行き北側に回る。温泉街の近くに平和祈念館という不思議な建物がある。見学無料なのだが役場の人にカギを開けてもらう必要があり、ちょっと手間取ったが内部を見せてもらった。きっと戦争の資料とかそういうモノがあるのだろうと思ったが、あにはからんや。仏像とかそういうモノがほとんどで戦争とは直接関係のないものであった。駅に戻ってすることもないので目の前の海岸まで200mほど歩いていく。太平洋が広がっているだけでやはり見る物もない。

長万部駅

平和祈念館


やっときた倶知安行の列車に乗る。昨今外国人で有名なニセコなども通るが、シーズンオフでもあり外国人の姿を見かけることもなく倶知安に到着。到着前から美しい羊蹄山の姿が見え隠れしていたが、シャッタータイミングを取れず、駅に着いたら適当なところから撮ろうと下車。ところが、なんと駅と羊蹄山の間に大きなホテルが建っていて景観をぶち壊し。ちょっとやそっと移動したぐらいでは良い撮影ポイントは無く涙をのんだ。大げさ。

倶知安駅

羊蹄山、列車内から


倶知安では14分の待ち合わせと接続は良く小樽行に乗車。何も特筆するものもなく、余市ウイスキー飲んでみたいというくらいの感想しかないが、特に好きでもなく降りれば乗り継ぎが面倒になるので通過して小樽着。ここまでくれば札幌はすぐそこ。小樽市内観光も過去にしているのでパスして札幌行の快速列車に乗車。無事札幌に戻り投宿。

 


6日目(5/25)晴れ
札幌⇒滝川⇒富良野旭川
1000-1052/1327-1432/1544-1701

特急ライラック

いよいよ旅?も佳境である。道北、道東、道南と一応回ったので、残った線区の乗り潰しにかかる。大きく残っているのは富良野である。鉄道で行く場合、富良野には滝川から向かう方法と旭川から向かう方法がある。第一の目的は乗り潰しなのでこの両方の線に乗りたい。というわけで宿を旭川に取ることにし、滝川から富良野を経由して旭川に行くコースを選択した。札幌から滝川までは快適な特急ライラックで。問題はこの滝川駅である。あらかじめ乗り換えに2時間ほどの待ちがあることは把握していた。そこで恐竜好きな人なら知っている、タキカワカイギュウの骨格模型があるという滝川市美術自然史館に行く計画を立てていた。ただし駅から歩くと30分ほどかかるらしく、荷物がネックである。札幌に戻るつもりなら荷物は置いてきたが、あいにく旭川どまりなので荷物もある。さすがに30分も荷物を転がすのは嫌だが、かといってタクシーを使うほどの距離でもないし、そこまで費用をかけて行きたいわけでもない。何度も書いてるが、今回の「旅」は乗り潰しが第一目的であって、時間がある範囲、すなわち乗り換え時間で見て回るというのがコンセプトである。

滝川駅

長々と書いたが、まさかそれなりの大きな駅なのにコインロッカーが無いのである。事前にコインロッカーがないという情報はつかんでいたが、要望もあるので検討しますみたいなやりとりもあったので、もう設置されてるんじゃないかと淡い期待を抱いていったのだが裏切られた。駅の隣に観光センターなるものがあったので聞いてみたら、そこはほぼ役場の出先期間みたいで、時間内なら有料で預かることはできるとのたまう。因みに500円。まあこれが安いか高いかは価値観によるので何とも言えないが、余計な出費をしたくないのと、丁寧ではあったがあまりに事務的な態度に辟易して荷物を預けるのは断念。都合一時間余りを駅の待合室で過ごすことにした。この待合室は多目的スペースみたいになっていてある意味ゆっくりくつろげるスペースではあったが、それだけになぜここにコインロッカーを設置しないのかと不思議に思った。
退屈も頂点に達したころようやく富良野行の普通電車に乗車。余談だがこの富良野に行く路線は根室本線というらしい。根室から遠く離れているのになぜ?ちょっと調べたところ、昔は滝川から根室まで線路が続いていたのがつい今年の4月1日に富良野新得感が廃止されて分断されたと。将来的には線路の名前が変わるかもしれませんね。

富良野駅

富良野と言えば今や一大観光地と思っていたが、意外に乗客は少なく、単なるローカル鉄道でやっとこさ富良野に到着。さすがに駅周辺には人がいるだろうと思ったが、まったく閑散としており拍子抜けした。まあ富良野と言っても観光ポイントは転々としているし、駅前が特別観光地でもないからこんなものかと納得させ駅前を散策。とはいえ観光地なのでしゃれた建物やカフェなどもあり、マルシェに入っていくつか土産物を購入。へそ神社なるものも見学。北海道のへそということらしい。

富良野マルシェ

へそ神社


1時間余りの待ち時間で旭川行に乗車。いよいよ富良野線旭川に向かう。と言ってもやはり閑散としたもの。滝川からの電車より多少多い程度の乗客で旭川へと向かう。観光スポットが離れているから、途中駅で混むのかなと思ったが特にそんなこともなく、やがて富良野を離れ旭川に到着。観光案内所みたいなところのエキナカ食堂で旭川ラーメンをすする。

 

 

7日目(5/26)晴れ
旭川岩見沢⇒苫小牧⇒札幌⇒北海道医療大学⇒札幌
755-854/900-1029/1041-1129/
いよいよ有効期間の最終日である。残った線区の乗り潰しを考える。旭川から普通に札幌に戻ると通らない線路がある。岩見沢から苫小牧方面に抜ける一応室蘭本線になるらしいのだが路線である。途中の追分から南千歳に至る路線は釧路からの帰りに通過しているはずなのでこの岩見沢―苫小牧ルートを攻略するべく岩見沢で普通電車に乗り換えて苫小牧を目指す。乗ってみれば、まあ何の変哲もない路線ではあったが。苫小牧に到着。余裕があれば東に延びる日高本線、あるいは室蘭近郊の東室蘭―室蘭の乗り潰しもしたかったがまあ良しとした。この北海道7日間フリー切符は特急の指定席を6回まで使用できる。最後の1回が残っていたので、短区間ではあるが苫小牧から札幌まで特急北斗で移動した。

札幌着11時29分。まだ半日ほど時間がある。札幌に戻って路線図をよく見ると、札幌近郊に北海道医療大学まで伸びている線路があることに気づいた。全くノーマークでそもそも北海道医療大学というのもよく知らない。調べてみるともともともっと先まであった路線を廃止して終点がここになったものらしい。時間的にも無理なさそうなのでちょっと行ってみることにした。何両編成だったか相当に長い編成の列車に乗って行くも乗客はまばら。

車内の路線案内

あいの里教育大だのロイズタウンだのいかにもな名前の駅を過ぎて当別に到着。ここでほとんどの乗客は降りてしまった。あとは終点北海道医療大学だ。まあ真昼間に大学に向かう人もほとんどいないだろうから、閑散としているのはしょうがない。ということで終点到着。改札を出ようとしたが、何と無人駅なのにタッチ式の自動改札。まあ混雑時には相当数の利用があるだろうから無理もないよね。でも自分はフリー切符だからタッチでは自動改札は通れない。横に一般用の通路があると思ったがなし。出口が2つあったので、別の出口ならあるのかと思ったが、そこも自動改札のみ。困った、これでは駅を出られないではないか。乗り潰しだけなら終点まで乗ったのだからこのまま駅を出ないで折り返しの電車に乗って帰ればいいとはいえ、普通の切符で来る人もいるだろうしどうするんだろう?まさか教職員専用で一般の人は来てはいけない駅??という疑問を抱えつつ、乗ってきた電車がまだホームにいたので運転手に尋ねてみた。
どうやって駅を出たらいいのですか?と、答えはそのまま出てください。え、あのバタンと閉まるやつで通れないんじゃ?曰く、そんな機能はついていません。なんと自動改札機にはICカードをタッチする部分はあれど、あのパタンと閉まるゲートそのものが付いていないのでした。え、これじゃ無賃乗車し放題じゃんと思ったのですが、朝夕の混雑時には誰かが来てちゃんとタッチするか確認しているのでしょうか?

終点北海道医療大学駅

自動?改札


ともあれ駅から脱出して、まあ駅前に大学があるだけで何もないので、すぐに次の列車に乗って帰りましたが、もちろん切符をチェックされることもなく、またガラガラの列車で???となりながら札幌へ帰ったのでした。

ガラガラの車内


とりあえず乗り潰しの旅は終わりにして、市内の川下公園で開催されているというライラックまつりに行ってみた。たくさんの種類のライラックが植えられている。

川下公園

ライラックの森、多種のライラックが植えてある




8日目(5/27,フリー切符外)
札幌⇒北広島⇒新千歳空港→晴れの国
最終日はフリー切符の期限が切れてしまったので、普通に切符を買って、いや、正確にはICカードを使って空港までと言いたいところですが、いったん北広島で下車し、駅を見学、そののち新千歳空港に行きおみやげにレア品の赤いサイロをゲット、時間がたっぷりあったので国際線ロビーに行ってみたりして機上の人となったのでした。
なぜ北広島で一度下車したのか鉄オタの人はわかりますよね。

北広島駅

赤いサイロ

最後は少し贅沢に




トラベラーズチェックを換金した話

トラベラーズチェックというものをご存じだろうか。

若い人はご存じないかもしれない。ご存じの方にはいまさらになるが、簡単に言うと海外で使える定額の小切手みたいなもので、盗難に対する補償があるとか、現金よりも交換レートがいいということで、かつては海外旅行に行く場合には持っていくのが当たり前のものだった。

最近探し物をしていて、ふと古いトラベラーズチェックが手元にあることに気が付いた。昔海外旅行に行く際に購入したもので、その使い残しである。有効期限もないことからまた海外旅行に行くときに使えばいいと思って持っていたが、海外旅行には何度か行ったものの、やや使い勝手が劣るため使うことなくしまっていたものだった。

トラベラーズチェック、複数枚あり、実は1990年発行

今後海外旅行にもそんなに行かないだろうし、行ってもわざわざ使う必要もないと思い、そういえば最近トラベラーズチェックって聞かないなと思って調べてみた。

 

すると、昨今はクレジットカードでの決済が一般化し、ニーズも減ってきたことから、もう何年も前からトラベラーズチェックの発行が停止されているとのこと。さらに悪いことに、昔は大きな銀行ならどこでも換金できたものが、換金できるところがどんどん無くなっているとのこと。

これは大変、下手したらただの紙切れになってしまう、ということで換金できる場所を探したところ、銀行なんかは全部だめで、怪しいところでは交換したくないしと思ったら、TRAVELEXという大手が換金しているとのこと。

でも大都市しかダメなんだろうなと思ったのですが、空港の両替所もここがやってるところが多いらしく、最寄り?の岡山空港でも交換できるとWEBにありました。

今は円安だし、もう買った時のレートは覚えていませんが、うまく行けば元が取れるのかなと淡い期待でいざ両替所へ。

岡山空港、別名桃太郎空港、一応国際線もある


結果は、がっかりの買取レートで買いたたかれて、えー、現金よりレートいいはずじゃないのという言葉はぐっと飲みこんで小金を手にして帰ってきたのでした。

購入した当時のレートを調べたら同じくらいのレートの様でした。同額貯金してたら、わずかでも利息ついたでしょうから、儲かったことにはなりませんが、紙くずにならなかっただけよしとしましょう。

交換計算書

もしも同じようにトラベラーズチェック持ってる人がいたら、紙くずにならないうちに換金したほうがいいですよ。

 

2020年問題

 ガラケーに2020年問題があるという記事を読んだ。

 2020年になった途端に日付表示ができなくなり、それに伴ってアラーム等が使えなくなるという事だ。ただしすべてのガラケーがそうなるわけではなく、特定の会社の特定の機種で発生する。

 原因は単純で、ガラケーはカレンダーを内部に記憶していてそれを順繰りに表示するだけで、その記憶しているカレンダーが2019年12月までしかないという事らしい。つまりはガラケーがどこまでカレンダーを持っているかで命運が別れるという事だ。中には2015年までしかもっていない機種もあって、既に5年前に事実上死亡していたそうだ。

 さて、こうなると自分の機種は大丈夫かなと心配になる。とりあえず待ち受け画面を見るとちゃんと2020年を表示しているのでとりあえず大丈夫そうだ。次に調べるのは、ではいつまで使えるか(カレンダーを持っているか)である。

カレンダー画面を表示して順にめくって?いくこと数分。2030年12月の次が1900年1月となった。つまり自分のガラケーは2030年の12月31日までは使えそうだという事が分かった。

f:id:love1au:20200103013721j:plain

2030年12月を表示、祝日が対応しないのはまあ仕方ないところか

 因みにいつ購入したものか調べてみると2009年であった。発売時期もそう変わらないはずで、そうすると先約20年しかカレンダーを持っていなかったことになるのだがこれは設計思想として十分なのだろうか。いわんや2019年までしか持っていない機種はいつ発売されたものなのだろうか。2000年問題というのは年号を下2桁で管理していたために起きた問題で、これは初期のコンピュータのメモリ容量上の制約や処理速度の問題である意味仕方ない部分もあった。しかし2000年を超えて製造された機種でメモリも豊富にあると思われる現代においてたった20年しか使用を想定しない設計というのはいかがなものか、2000年問題に学んでいないのではないかと筆者は思うわけである。(携帯電話は単体のプログラムではなく電気製品としての寿命も絡んでくるから、単純に比較するなという意見はあるかもしれないが。)

 

 とはいえ、このガラケー、既にバッテリーの持ちが極端に悪くなっており、同等バッテリーも手に入らない様である。2031年を迎える前にバッテリーが死亡するのは目に見えている。それよりもそもそもこのガラケーに対応した通信方式は生き残るのだろうか。しかしバッテリーさえ生きていれば、最低限アラーム装置や簡易カメラとしては使えるはずで、変な愛着はないもののなんだかなあという気がするのである。

 

 だが、もっと深刻なのはその2031年を迎える前に筆者の寿命が尽きないかという事である。

 

 ※念のため、筆者は一応平均寿命的には2031年でも十分に余裕があることを記しておく。

  また、筆者は、別にガラケー信奉者ではないのでスマホも所有している。しかし電話をかけて通話するという点においてはガラケーの方が圧倒的に操作しやすいので通話にはガラケーを使用している。(契約上の問題もあるが本題とずれるのでここでは触れない)

 

※2022/11/28 追記

画面でお分かりの方いるだろうか。当該機種はSoftbankの3Gである。Softbankによれば、3G方式は2024年1月31日でサービス終了とのこと。どうやらカレンダー問題での寿命は迎えなくて済みそうである。どこに乗り換えるか、単純に契約終了か、あと1年余ゆっくり考えよう。Softbankの乗り換えプログラムに期待してるんですけどね。

お宝発見

年末ですね。皆さん大掃除やってますか?というわけで私もちょろちょろと片づけをやっておりました。

買い物のレシートやら領収書やらが大量に出てきまして、いや後で家計簿?につけようと思ってそのままのパターンです。

そんな中にこんなものが。

f:id:love1au:20191229215326j:plain

よーく見てくださいね。何がお宝なのか。すぐわかった方は私の前の記事を読んでくださったか、若しくはマニアの方ですね。

 

そうです「在りし日の」宇高航路の乗船券です。今月その歴史に終止符(一応休止ですが)をうった、岡山の宇野と香川の高松を結ぶ宇高航路の往復乗船券(半券)です。もう手に入らないマニア垂涎ものです。(誇張率200%:当BLOG比(笑))

去年乗ってたんだなあ。

宇高航路最後の日

宇高航路とは、岡山県宇野港(玉野市)と香川県高松港を結ぶ航路のことである。

かつて瀬戸大橋がなかったときは、本州と四国を結ぶ最短航路として、いくつもの船会社が24時間ひっきりなしに運行し物流の大動脈を担っていました。しかし瀬戸大橋の開通と同時にJR(国鉄)の宇高連絡船が撤退。その後本州と四国が3橋時代となり、通行料がどんどん値下げされるとともに航路の利用者が減少。2012年には残っていた2社のうち1社が撤退し現四国フェリー1社のみが運航を続けてきました。そしてついにその四国フェリーも本日2019年12月15日をもって運航を休止すると発表。運航最後の日を迎えることとなりました。

 

この最後の日に現地宇野あるいは高松に行くことも考えていましたが、特別なセレモニーもなく淡々と最終運航になるということで、ちょっとこのところお疲れ気味の老体にムチ打つことはしないことにしました。

そのかわりに、先週高松に行った時の運航の様子をのせておきます。平日でしたので乗船者・車も割合少なかったです。自分は乗るだけの時間的余裕がなかったので見送る立場でした。

 

f:id:love1au:20191215144334j:plain

四国フェリー しょうどしま丸

f:id:love1au:20191215144447j:plain

切符売り場案内 Aの宇野行が消えてしまうのでしょうか

f:id:love1au:20191215144642j:plain

宇野行 乗船中

f:id:love1au:20191215144717j:plain

宇野行 車両乗船口を閉じる

f:id:love1au:20191215144812j:plain

宇野行 出航

f:id:love1au:20191215144848j:plain

宇野行 出航後のフェリー乗り場 案内看板から「宇野」の文字が消えるのでしょうか

f:id:love1au:20191215145114j:plain

番外編 2012年に運航を休止した宇高国道フェリーの現在、扉が閉鎖されているのが見えます。

f:id:love1au:20191215145901j:plain

番外編2 高松サンポートタワーとホール 高松駅とフェリー乗り場の間にあり海からもよく見えます。

※各写真は2019/12/6に撮影したものです。

また専門家ではないため、文章には厳密には正しくない記述があるかもしれません。ご容赦ください。

JR「吉備之国くまなくおでかけパス」にやられた

この切符のことをよく知っている人は1.2は読み飛ばしてください。

f:id:love1au:20190522032158j:plain

1.切符の概要
一部マニアの間では有名な題記の切符。
有名な青春18きっぷのエリア限定版みたいな感じで
簡単に特長を書くと
・適用区間が「吉備」から想像される範囲よりかなり広く、岡山県全域とそれにつながる広島県西部(ごく一部鳥取県
区間内の全列車に1日乗り放題。特急やグリーン車特急券やグリーン兼を購入すれば乗れる。ここは18切符と大きく異なるところ
岡山県内の私鉄井原鉄道水島臨海鉄道岡山市路面電車も乗車可能。
・購入はなぜかJR西日本予約サイト(e5489)またはみどりの券売機のみでみどりの窓口では買えない(予約切符の受取のみ可能)
・乗車前日までに日を指定して購入(支払い)必要。切符の受取は当日でも可能。
・切符を買うと岡山市倉敷市の一部ショッピングモール等での割引サービスが受けられる。
・お値段はおとな¥1980、こども¥520とこどもは激安。

こんなところ
このきっぷ今回は4/1~9/30と期間が定められているが、数年前から微妙に内容が異なるが同様の切符が発売され続けていて以前は「岡山・尾道お出かけ切符」などという名称だった。

 エリア外に居住していてもエリア内の駅までの切符を用意すれば利用が可能なので例えば人気の尾道に関西方面から観光に行く時なども使える。

 

2.切符の購入について
 しかしである。一つ難点がある。この切符乗車前に切符本体を手に入れる必要がある。どういうことかというと確かに予約サイトで予約と支払いはできるのだが、切符本体はエリア内の駅のみどりの窓口、またはみどりの券売機でないと入手できない。したがって乗車前に一度エリア内の駅に行く必要があるという無理ゲーを要求される。
 もっとも前日までにサイトで予約購入さえしておけば、受取は当日でもできるようになったので(以前は予約サイトもなかったので本当に前日までに駅に行く必要があった)
エリア内の最初の駅でいったん改札を出てみどりの窓口なりで受け取れば手間と時間はかかるものの運賃的にはメリットを最大限に享受できるはずである。


3.今回の事件の顛末
 ここで落とし穴に落ちてしまった。
 筆者は岡山県内に住んでいるのではあるが、先日エリア外の広島市方面に用事があり、当日中に帰る可能性もあったので帰りの切符は手配しないでおいた。筆者の地域からだと通常の切符を買うより、たとえ片道になってもこの切符と区域外の切符を組み合わせた方がトータルで安くなる。
 案の定夜遅くなって宿泊することになったため、予約サイトでこの切符を予約購入しておいた。サイトは23時30分まで購入できるのでこういう時は便利である。
 切符をよく見てもらえばわかるが、広島市方面からくるとエリア内の最初の駅は糸崎という駅である。この駅は尾道駅の一つ広島市よりの駅である。

 筆者はこの糸崎で当日切符を受け取るつもりだった。もちろん無人駅やみどりの窓口のない駅では切符は受け取れないがそうでないことは知っていた。そこで糸崎までの切符を別途購入し洋々と糸崎駅の改札を出た。悲劇はそこに待っていた。
 な、なんと真昼間なのに、いやだからこそなのだが、窓口が閉まっていた。そこに書かれていたのは朝と夕方のみのOPENを告げる営業時間の表示だった。駅に営業時間があるのはまあ仕方のないことで早朝や深夜は閉まっているのはわかるが、これは想定外だった。では券売機はどうなのか。残念ながら普通の券売機で予約切符が受け取れるタイプのみどりの券売機ではなかった。茫然自失。夕方の営業時間までは数時間あり、まさか待ってはいられない。ではどこで受け取ればよいのか。最善は隣の尾道駅である。尾道駅は観光地だし最近駅舎も新しくしたばかりなのでまさか同様の事態はありえないと思ったが、尾道駅につながるというインターホンがあったので確認した。大いに文句を言いたい気分であったが、まあ責任者でもましてや仕組みを考えたわけでもない一駅員(たぶん)に言ってもしょうがないので尾道駅で確実に受け取れる確認だけにとどめておいた。

 さて、この先はややマニアックな話になる。JRの切符は一般に通しで買う方が安くなる。大都市などは私鉄との競合で特別の運賃になっている場合などがありこの原則に当てはまらない場合があるが、今回の場合は糸崎で切符を分けるより尾道まで通し切符を買った方が安かった。
 しかし今回糸崎で途中下車してしまったため尾道まで別の切符を購入せざるを得ず高くついてしまった。糸崎で切符の受取ができないと分かっていれば最初から尾道までの切符を買っただろうし、途中下車したことで一本電車も遅れたわけで時間も無駄になってしまった。しかも尾道で切符を受け取るためにまた途中下車する格好になり、2重に無駄時間となってしまった。
 糸崎で受取できないと分かった後で気づいたのだが、自動改札機が変だった。通常の自動改札機は切符を入れたりICカードをタッチしたりすることでゲートが開く仕組みなのにそのゲートがなかった。そもそも切符を投入するところがよく無人駅にある切符回収箱みたいな感じで切符の読み取りは全く行ってない感じだった。つまり、これは無人駅と同じで切符をそこに入れずに通過が可能だったのだ。であれば窓口で切符が受け取れないと気付いた時点で新たに切符を購入しなくても糸崎までの切符をもってそのまま次の電車に乗車し尾道駅で乗越精算をすれば通し切符と同じ料金で乗ることができたというわけである。窓口が閉まっているなどとは夢にも思わなかった私は、ちょっと変だなとは思いつつそこに切符を投入してしまっていたので後の祭りである。
 そういえば、駅の中に駅前のコンビニへの案内図が貼ってあるのをちょっと変だなと思って見ていたことを思い出した。糸崎という駅は電車の線区の乗換駅になっていて、電車の乗り継ぎのためいったんホームに降りる必要があり、ダイヤによっては待ち時間もそれなりに発生するのでちょっと何か買って来ようと思う人はそれなりにいると思う。駅構内に売店がないのでそういう人のために親切に案内出しているのでしょう。しかし近距離の切符だと途中下車ができないのでコンビニに行くと切符が無効になってしまうし、無効にならない定期のお客ならそういうことは知っていそうなものだし。まあでも18切符とかで乗り継ぐ客もいるだろうからいちいち駅窓口でそういうことを聞かれたら面倒なのでかなと思っていたのですが。実際は昼間は出入り自由だったんですね。(厳密には無人駅でも改札を出ると切符は無効になり、買いなおすのが本当の気がするが営業規則はどうなっているのでしょう。でもそうだとすると暗に規則違反を勧めていることになるので、やっぱりこれは出入り自由の乗車券を持っている人向けの案内ですよね、JRさん)


4.まとめ
 というわけで、「吉備之国くまなくおでかけパス」を使おうと思っている人は、駅の営業時間に注意しましょうという話でした。安全なのはみどりの券売機がある駅、そうでない駅では無人駅でないか、みどりの窓口はあるか、その営業時間はいつかということに気を付けましょう。

 ちなみに目的地に到着してから「吉備之国くまなくおでかけパス」を購入して精算というのはできない決まりになっています。必ず乗車前に切符の入手が必要です。